PAST EXHIBITION

デコレータークラブ:長い仕事 飯川雄大

2024年8月9日(金)—8月31日(土)

 

 

[営業時間]13:00–19:00 *定休日:日、月、祝日
夏期休廊期間:8月13日(火)—8月15日(木)

会場:LAG(LIVE ART GALLERY)
〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwaビル1F
Opening Reception:8.9 Fri.18:00–20:00

[協力]せんだいメディアテーク/赤々舎/東京都渋谷公園通りギャラリー/鳥取県立博物館/高松市美術館/CAPSULE

この度LAGでは、赤々舎とせんだいメディアテークより刊行された飯川雄大の初作品集『デコレータークラブ』(印刷:ライブアートブックス)の出版記念展を開催いたします。
本書は、飯川が2007年より始めたプロジェクト「デコレータークラブ」シリーズの紹介と、せんだいメディアテークと共に企画構想をしたものの、惜しくも断念に至った仙台市青葉区西公園での高さ26mの《ピンクの猫の小林さん》計画の活動の軌跡を紹介するものです。

本展では、過去に横浜市金沢区並木で展示された《ピンクの猫の小林さん》の体の一部、歴代のプランドローイングやプロジェクトの過程を描いた記録映像、作品集に入りきらなかった未発表のシリーズなど、多岐にわたる活動を紹介します。


「作品でやろうとしていることを、企画側も作家もちゃんと地域に向けて話さなきゃいけないということだ。こんな当たり前のことが、なぜかできてないときがある。そのためには作家はプランを早く出して、交渉していかないといけない。そもそも公共空間で何かすることは長い仕事なのだと思う。僕はプランをギリギリまで考えてしまっていたし、そうなると遅い、だいたい原因は自分にあることもわかってきた。」

(作品集「デコレータークラブ」より抜粋)

TALK EVENT|

トークイベント

日程:8月17日(土) 15:00 – 17:00(受付開始 14:30)
会場:LAG(LIVE ART GALLERY)
登壇者:
飯川雄大(アーティスト)
木村絵理子(キュレーター、弘前れんが倉庫美術館館長)
甲斐賢治(せんだいメディアテークアーティスティック・ディレクター)

※定員制(要予約) 入場料:1,000円 定員40名

書籍、『飯川雄大 デコレータークラブ』を会場にてご購入頂いた方、
またはお持ちいただいた方は入場無料となります。 予約はこちら

イベント詳細はこちら

BOOKS|

本展書籍

『飯川雄大 デコレータークラブ』

※ 赤々舎ウェブサイトより引用
「デコレータークラブ」シリーズ(擬態する蟹の名前に由来)は、親しみやすい作風を通じ、私たちが共有できない知覚や衝動、そして美術の制度的常識をめぐる鋭い問いを宿した表現で知られます。
床に置かれ、誰かが持ち上げるのを待つかのような謎のスポーツバッグや、巨大さゆえ常に一部が何かに隠れて全貌を認識できない猫の彫刻、また展示壁だと思った構造物を手で押すと別の空間が現れるインスタレーションなどは、各地の美術館やアートプロジェクトで注目されています。
本書は、飯川が2007年から手掛け続けてきた「デコレータークラブ」のほぼ全作を豊富な図版と飯川による書きおろしのテキストで紹介するほか、木村絵理子、イ・アルム、五十嵐太郎ら有識者の論考を和英併記で収録しています。
また後半は、せんだいメディアテークと共に初の公共空間(公園)での《ピンクの猫の小林さん》の展示を目指し、一旦断念に至った経緯を貴重な実践録として収録しています。
プロジェクトを断念したのはなぜか?一筋縄ではいかない作品をめぐって編まれた、飯川の活動を知るための必読書となるとともに、アートプロジェクトの在り方に再考を促す1冊です。(全218ページ!)

──

もしあなたが、デコレータークラブとどこかで遭遇した時、そこで起きた「衝動」を誰かに伝えることはできるだろうか?
飯川雄大

今日的な公共彫刻とは、リアルな空間において人々の行動を誘発するもの、そして人々の口の端に上り、バーチャルな空間でも同じ存在感を持って受容される作品のことであるだろう。
木村絵理子(キュレーター、弘前れんが倉庫美術館館長) 
「公共空間において彫刻はその存在を擬態できるか?」より


デコレータークラブが持つ「出会いがしら」の力で、目撃者たちの頭の中にも「何これ」「カワイイな」「でも写真に全貌が写らない!」といった困惑をともなうマッサージが起こる。
甲斐賢治(せんだいメディアテーク アーティスティック・ディレクター)
座談会「《ピンクの猫の小林さん》 仙台版への道のり」より

──

価格:¥5,500 税込
デザイン:高見清史(view from above)
編集:せんだいメディアテーク、内田伸一
判型:H303mm ×W225mm|218ページ|上製本|和英併記

会場にて販売いたします。

GOODS|

関連グッズ

 

 

会期中、この展覧会に合わせて作られたオリジナルグッズ(Tシャツやトートバッグ)をはじめとしたグッズ販売を実施いたします。

EVENT|

会場連携企画

「デコレータークラブ—新しい観客」

観客のみなさんの手で展示室に置かれているバッグを運び出し、同時期に開催されている飯川の展覧会のいずれかへ運んでいただきます。鑑賞者が作品を運ぶという非日常体験による機会を作り出すと同時に、その行為を目撃した人たちも図らずとも作品の鑑賞者になり得るという、鑑賞者の行為によって展示空間が拡張される作品です。
ご参加されたい方は会場でスタッフにお声がけください。

東京都渋谷公園通りギャラリー「⽇常アップデート」
2024年6月15日(土)〜 9月1日(日)
休館日:月曜日(7月15日、8月12日は開館)、7月16日、8月13日

https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2024/20240615-246.html

 

鳥取県立博物館「アートって、なに? ~ミュージアムで過ごす、みる・しる・あそぶの夏やすみ」
2024年6月29日(土)~ 8月25日(日)
休館日:7月29日(月)

https://www.pref.tottori.lg.jp/316732.htm

 

高松市美術館 ブランチギャラリー 「デコレータークラブ―ショップ」
2024年6月18日(火)~ 7月21日(日)
※展示期間は終了しましたが、8月25日(日)まで借用・返却、9月22日(日)まで返却が可能です。
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌平日休館)

https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/event/hukyuutest/ev_2024/events_2024/ev_20240618.html

 

CAPSULE「デコレータークラブ: ニューディスプレイ」
2024年6月1日(土) 〜 7月7日(日)
※展示期間終了に伴い、借用・返却の受付も終了致しました。

https://www.capsule-gallery.jp/exhibition/index.php?itemid=77

PROFILE|

プロフィール

 
 

飯川雄大 Takehiro Iikawa

1981年兵庫県生まれ。神戸を拠点に活動。成安造形大学情報デザイン学科ビデオクラスを卒業。2007年から〈デコレータークラブ〉の制作を始める。鑑賞者が作品に能動的に関わることで変容していく物や空間が、別の場所で同時に起きる事象と繋がる《0人もしくは1人以上の観客に向けて》、全貌を捉えることのできない大きな彫刻作品《ピンクの猫の小林さん》など、鑑賞者の思考を誘発しながら展開する作品を制作している。 https://takehiroiikawa.tumblr.com